価格カルテル・談合はなくならない

日本企業が次々と価格カルテルで摘発されている。カルテルはなぜ起こるのか?
カルテルとは、談合である。
日本人が好む談合である。
正面衝突を避け、荒波を立てず、事前に根回しをして、なあなあでもたれ合う。日本の古典体質の1つでもある。

談合とは、真剣勝負を避けた八百長行為だ。
真剣勝負(自由競争)はしんどい。
お互いに儲かって生活できればいいのだから、しんどいことは止めておこうと当事者同士が口合わせをする。

それに、製品の競争力がないのだから、カルテルを結ぶしか価格を安定化することができない。
顧客が何度も同業他社間を往来して、値切り交渉を繰り返せば価格はどんどん下げられる。
そして、ビジネスを取るために、最後は赤字で売るしかなくなる。
赤字で売り続けていては、最後は、体力のある企業しか残らなくなる。弱者は事業から撤退するしかない。
そうして、1社か2社が事業を独占することになる。

日本企業にはここまで果敢に同業他社を攻めて、つぶして、吸収合併するといったような荒業はできないだろう。
荒波を立てると日本社会から隔離される恐れすらある。
そこに、外国の企業が入ってくると様相は異なるかもしれない。
複数の日本企業が独占している事業については、より価格カルテルが介在しやすいとも言えるだろう。

市場を独占できた企業は、自由に価格を決められるだろうから、利益は出せる。
しかし、そうなると買い手側にも不利益が及ぶのだから、自由限界競争がいいとも限らない。
独占すれば、その企業にとっては効率のよいビジネスになる。
労働者の立場から見ると、ある企業の市場独占によって、職場が失われるという悪影響が出る。
そういう意味では、価格カルテルによって、競争力の低い製品でも一定の利益が得られ、労働者の職場が確保されている。
世の中ではむしろ1社でしか作れないものの方が少ないし、差別化できない製品の方が多い。
特に企業間取引になると、値下げ圧力はすさまじい。
自動車メーカー対自動車部品メーカーや家電メーカー対電子部品メーカーなどの取引になると、売り手側の立場が非常に弱いので、価格カルテルによって身を守るしかない面もあるだろう。ただ不当な利益を多く得るのは問題だ。

カルテルせずに生き残っていくためには、新製品を開発するか、同業他社と資本提携や販売提携でもするしかないだろう。

もどる